マレーシアのチャイニーズニューイヤー(旧正月)

マレーシアは他民族国家の国で、マレー系、中華系、インド系で、そしてボルネオ島には少数民族と同じ国で様々な文化、言語の方々が暮らしています。日本人がマレーシアで心地よく暮らせる理由もこの異なる文化に対してお互いが尊重している社会であることが挙げられると思います。

多民族国家ゆえ、マレーシアには年に4回の『お正月』があり、それぞれの宗教や民族によって異なっています。今回は、中華系の『お正月』をご紹介します。

2025年のチャイニーズニューイヤーはいつ?

チャイニーズニューイヤーは、日本の旧正月。現地では「CNY」と略され、コミュニケーションの中でも略語が良く使われています。イメージする中華系の旧正月と同じく街中が赤い装飾され、爆竹などを鳴らしたりして、家族や親族で集まります。

2025年は2025年1月29日~ 2025年2月12日で、1月下旬からチャイニーズニューイヤームードになってきます。スーパーに行ってもチャイニーズニューイヤー仕様のパッケージになっているお菓子が販売されていて、この時期ならではのかわいいお土産も手に入ります。

旧正月はYee Sang(イーサン)でお祝い

中華系マレーシア人は、チャイニーズニューイヤーに「Yee Sang(イーサン)」と呼ばれる料理を家族や友人などと食べる文化があります。日本で言うおせち料理のような文化です。飲食店はもちろんのこと、スーパーにもセットが販売されています。

このイーサンとは、お刺身(主にサーモン)、大根、人参、キュウリ、揚げた餃子の皮、粗く砕いたピーナッツなどが入っており、日本のおせち同様に食材などに願いが込められた縁起の良い料理です。
味はサラダのような感じで、そこに餃子の皮やピーナッツなどのカリカリの食感があり、おいしいです。癖もないので、違和感なく食べることができると思います。

この「Yee Sang(イーサン)」の醍醐味は、食べる前にあります。食卓を囲みそれぞれ箸を持ち、掛け声や願い事とともに、箸で食材を高く持ち上げ、まぜていきます。高ければ高いほど縁起が良いと言われています。

まぜ終わった後は、テーブルはこんな状態に・・・

お皿の外にも食材が散らばり、テーブルクロスにも飛んでいる状態で、日本人からするとお行儀が悪いと思ってしますのですが、お皿からはみ出るほど福を呼ぶといわれているので、日本の風習は忘れて思いっきり高く混ぜてみてください。

マレーシアで暮らしていると友人、同僚などとイーサンを囲む機会もあるかもしれません。その際にはその食材の意味など詳しく聞いてみてください。この時期ならではの楽しい祝日の体験になると思います!