カナダ西部最大の都市『バンクーバー』を知らない人が、旅好きにどれだけいるだろうか。
バンクーバーは、太平洋を挟んでアジア諸国と向き合うことから、北米の玄関口とも言われる。
そんな地勢により移民が多く、英語以外を母国語とする人種が住民の半数を越える『人種のるつぼ』である。
にも関わらず、同じく多くの移民を抱える隣国アメリカの都市に比べると、差別や格差問題にまつわるトラブルが少ない平和な都市。
港街ということもあり、文化は独特で雰囲気は華やか。
こんな夢のような国際都市が、バンクーバーである。

人気都市バンクーバー

このバンクーバーという街は、日本人にとっては観光地として馴染み深いが、実は住んだほうが余すことなくその魅力堪能できる。
イギリスの経済誌『エコノミスト』にて、「世界で最も住みやすい街」に過去5年連続で選出され、
一般投票「住んでみたい街ランキング」においても毎年上位にランクイン。
観光地としてよりも、住むべき場所としての人気が絶大なのだ。
- 治安の良さ
- 気候の良さ
- 高水準の医療
- 文化&環境
- 教育水準
- 整った都市インフラ
がその理由なわけだが、日本と比べてもこの水準は全く遜色がない。
それに加えて親切でフレンドリーな人が多く、住むうえでストレスを感じない。
移動はスカイトレインやバス網が発達しており不便しないし
あらゆる民族が住んでいるおかげで、世界各国の料理が本場のクオリティで楽しめる。
日本人には嬉しい魚介の市場もあるばかりか、
レストランやナイトクラブなども充実しており、ナイトライフも申し分なし。
一週間ホテルに滞在するだけでは気づかない魅力に溢れた、クセになるほど住み良い街なのだ。


バンクーバーの自然環境

このバンクーバーという都市の魅力は、単に都市機能にとどまらない。
世界有数の国際都市でありながら、都市の周囲に溢れる豊かな大自然こそが、実は最大の魅力である。
バンクーバーはコーストマウンテンズという山脈の端に位置するため、カナダらしい綺麗な山並みがダウンタウンからでも一望できる。
太い幹を蓄えた深い森や、苔むした温帯雨林が街を囲い、キャンプするには最高。
トレッキングにふさわしい山岳地帯は至近距離。
秋に郊外をハイキングすれば、水面が紅くうねるほどのサーモンの遡上がある手付かずの川が残り
さらに街から眺められる海は、シャチやオットセイが野生で生息する。
街から30分ほど車を走らせれば、冬季オリンピックを開催したワイルドなゲレンデが点在しているし
さらに海岸線を少し北上すれば、ハクトウワシの棲家でもある大きな崖(ロッククライミングの聖地)が現れる。
およそこの規模の国際都市で、ここまで豊かな自然に囲まれた街は思い当たらない。
そしてその自然を余すことなく味わえるスポーツアクティビティも充実している。
大都市にいながら大自然を満喫するという欲張りな生活ができるわけだ。
アウトドア好きなら、人生一度はバンクーバーロングステイという贅沢を。
(ライター・Takaya TKY Kawaguchi)

