タイ北部の中心都市、チェンマイには「ソンテウ」と呼ばれる乗り合いタクシーがあり、地元民の重要な脚としてみんなに利用されています。
イメージとしては、タクシーと路線バスの要素を併せ持つ乗り物です。
タクシーのように自分の行きたい目的地へ乗せて行ってくれますが、他のお客さんと乗り合いという点は路線バスのよう。
なので、自分が希望する場所へ直接行ってくれるわけではなく、乗り合いのお客さんが行きたい目的地を近い順に経由しながら向かいます。
チェンマイの街でよく見かけるソンテウですが、見た目はただのトラックです(笑)。
最初見たときは、まさかこれに人が乗るとは思わず、とても驚きました。
そんな“ただの”トラックの荷台部分が人を乗せられるように広くなっていて、シンプルにそこにお客さんが乗るのです。
そもそも「ソンテウ」とは、現地語(タイ語)で「二列」という意味。
名前の通り、トラックの荷台両側が座れる客席シートになっていて、それがそのまま名前になったようです。
【ソンテウはココが素晴らしい】
ここで、ソンテウの良いところをいくつか挙げてみます。
ポイント1:とにかく値段が安い!
ソンテウの運賃は、日本のタクシーと比べたら破格です。
チェンマイ中心街内であれば、一回の乗車は一律で20バーツ(日本円で約70円)。
この金額であれば、ちょっとした移動でも気軽に利用することができますよね。
ポイント2:好きなタイミングで乗り降り可能
タクシーのように好きなタイミングで拾って、自分の行きたい場所まで乗れるところがソンテウの良いところです。
ソンテウは街の至るところで走っているので、乗りたいときにすぐ拾うことができます。
ポイント3:同乗したお客さんと仲良くなれる
乗り合いのためタクシーのようなプライベートさはありませんが、その分他のお客さんと知り合いになるチャンスがあります。
どこで降りたらよいか不安な時などは同じソンテウに乗っている地元の人に聞いたりできます。
旅行者とも知り合いにあることも。
実際に乗ってみよう!
とりあえず乗ってみましょう。乗り方をご説明します。
まず、道で手を上げて(正確には上げるというより、真横に出す)、走っているソンテウに乗る意思を伝えます。
運転手が気づけば目の前で止まってくれます。
運転手に行き先を伝えて、値段交渉をしたらソンテウの後ろから乗り込みます。
目的地まで乗って、降りたいタイミングで運転手に合図を送ってお金を払って降車しましょう。
ここでいくつか注意するべきポイントがあるのでそれは心得ておくと良いでしょう。
1.まず、行き先の確認をしましょう。
要は、乗ろうとしているソンテウの向かう方向と自分の目的地が近いかの確認です。
タクシーと同じとはいえ、あくまでも他のお客さんと乗り合いなので、完璧に自分の行きたいところに連れて行ってくれるわけではありません。
なんとなくの基本のルートがありそこを通っています。
そのルートから完全に離れているところには行かないのでご注意を。
2.値段交渉はボッタクリ防止
あくまでもボッタクリを防ぐための確認です。
運賃が一律で決まっているとはいえ、たまにタイ語が話せない観光客相手にボッタクリをしようとしてくる運転手もいるので注意が必要です。
地元民は値段交渉などをせずそのまま乗り込む場合もありますが、同じことをして降車の際に吹っかけられても乗ってしまった以上分が悪くなりますからね。
何度か同じルートで使っていれば料金も分かりますし、運転手も認識してくれると、上記の手間は必要なくなります。
初めては不安かもしれませんが、慣れてしまえばとっても便利な乗り物です。
逆に慣れてしまうと、ソンテウなしではチェンマイで生活できなくなりますよ。
安全性は自分で確保すべし
「実際、乗って安全なの?」そんな疑問をお持ちになる方もいるかもしれませんが、チェンマイでしばらく滞在した私の経験上、普通に乗る分にはほぼ危険はありません。
ただ、写真を見ていただければ、お分かりだと思いますが、安全性についての考慮は一切ありません。
シートベルトなんてものはありません。窓も後ろのドア(空いてます)もありません。
日本の安全基準で考えたらありえないことばかりです。
当然、危険なことをすれば大事故にもなりかねません。
くれぐれも無茶はしないようにしましょうね。
乗っている間は車外には身体を出さない、できるだけ手すりなどを掴んで身体が動かないようにするなどの自分の身は自分で守る工夫はして損はないかとおもいます。
とはいえ、チェンマイの中心街は道も狭く、人も多いため、ソンテウもそれほどスピードが出ません。
また、頻繁に人が降りたり乗ったりするので、それを運転手も考慮して運転します。
なので、それほど心配する必要もないかと思います。
実は路線バスのようなソンテウもある?
チェンマイへ観光したことのある方はご存知かと思いますが、実はソンテウにはルート別に色分けされたものもあるのです。
上記で説明したタクシー型のソンテウ(基本は赤色)の他に、路線バスのように決められたルートを走る種類のソンテウもあります。
主にチェンマイの中心街とその周辺の町村とを結ぶ路線があり、色によって変わります。
最後に
今回はチェンマイの地元民の貴重な脚「ソンテウ」をご紹介しました。
ソンテウを乗りこなすことができれば、チェンマイでの暮らしがより便利により楽しくなるのではないでしょうか。
是非活用してみてください!