マレーシアで日本人に人気の長期滞在先3カ所とは?

「海外で日本人が住みたい国」として13年連続で1位となったマレーシア。
2017年外務省の発表によると長期滞在者と永住者などを合わせた在留法人数は約2万人です。
MM2H(マレーシア・マイセカンドホーム)と呼ばれる長期滞在ビザ、留学、子どもの就学に保護者も帯同できるガーディアンビザ(保護者ビザ)を取得し教育移住をするなど、ロングステイがしやすい環境も人気の理由と言われています。
実際に住むとなると「目的」「期間」「予算」などが主要検討項目となりますが、現地での在住エリアの選択も重要です。
そこで今回はマレーシア国内で日本人が多く生活がしやすいと言われるエリア3カ所の特徴をお伝えします。

日本人向けの施設やサービスが多い首都クアラルンプールとその周辺

マレーシア国内で日本人在住者が一番多い都市といえば、なんといっても首都クアラルンプール(Kuala Lumpur)
近郊都市を含む首都圏はクラン・バレー(Klan Valley)と呼ばれ、2015年の統計によると人口680万人を誇る東南アジア屈指の大都市として知られています。
インフラや公共交通網、商業施設なども日本とほぼ同等と言ってもよいほど整備されています。また市内中心部にはゴーケーエル(GOKL)と呼ばれる無料巡回バスが5路線走っています。

一例となりますが、クアラルンプール及びその近郊都市では日本人が生活するための以下のような環境が整っています。

  • 医療機関を日本語で受診する、通訳サービスが利用できる。
  • 日系デパートやスーパー、一部のローカルスーパーでは、日本食材、刺身、魚などの生鮮から日本製冷凍食品、デパ地下の惣菜コーナー、寿司やお弁当なども入手可能。
  • 日本人常駐の不動産屋があるため、賃貸物件を探す、購入するなどの依頼ができる。
  • 日本食レストランが多く、しかもファミレス系から高級店まである。

クアラルンプールの近郊で南に約25kmにあるクアラルンプール国際空港(KLIA)近くの行政新首都プトラジャヤ(Putrajya)、ハイテク企業などが集まる新興住宅街サイバージャヤ(Cyberjaya)なども住環境のよさなどで近年人気となっていますが、車がないと生活に不便な面もあります。

対岸はシンガポール!都市再開発や整備が進むジョホール・バル

マレー半島の最南端の都市ジョホール・バル(Johor Bharu)
首都クアラルンプールからは交通状況によりますが長距離バスや車で約5-6時間、クアラルンプール国際空港(KLIA)から飛行機で約55分です。
海峡をはさんだ対岸はシンガポール(Singapore)で、コーズウェイ(Causeway)と呼ばれる橋で結ばれて行き来ができます。
もともと日系企業や工場(プラント)が多かったため日本からの駐在も多いのですが、近年はインターナショナルスクールなどへの留学(親子留学)先としても話題となっています。

ジョホール・バルの中心となるのは他民族国家らしくさまざまな文化や歴史が感じられるターミナル駅のJBセントラル(JB Sentral)付近。
市内随一の繁華街のため、商業施設やホテルなども多いのですが、どちらかというと主にツーリストや短期滞在者向け。日
本からの長期滞在者は郊外の新興住宅地などに居住することが多いようです。
マレーシアの他の大都市と同様に日本語通訳サービスがある医療機関、日本食レストランなども多くあります。
また日系スーパーのイオン(AEON)が進出しており、ショッピングモールが併設されているため日常生活には便利です。近隣は日本人が多く住むエリアとなっています。

ジョホール・バルの公共交通機関はバスのみ。
移動は車かタクシー(タクシー配車アプリのGrab)となります。
隣国シンガポールに行くには国境を越えるため出入国手続きや必要ですが、日帰りで訪れることができます。

街とビーチリゾートでのんびりと生活を楽しむペナン島

「東洋の真珠」とも称され、リゾートアイラドとしても人気のペナン島(Penang Island)。
マレー半島のバターワース(Butterworth)側からフェリー、あるいは橋で結ばれています。
首都クアラルンプールからは長距離バスで約6-7時間、クアラルンプール国際空港(KLIA)から飛行機で約1時間です。

ペナン島は生活エリアがコンパクトにまとまっており、治安も比較的よく、そしてリゾートとしても名高いため、長期滞在ビザMM2Hを取得したリタイヤメント世代が多く在住しています。
マレーシア初の世界遺産に登録されたジョージ・タウン(George Town)は歴史地区としてツーリストが多いエリア。
ローカルフードの屋台街近くに商業施設やコンドミニアムや立ち並ぶガーニー・ドライブ(Gurney Drive)界隈は島内屈指の繁華街の一つ。
また島の西側のバツー・フェリンギ(Batu Ferringhi)はビーチリゾートとなっており、リゾートホテルだけでなく、高層コンドミニアムなどが建ち並ぶエリアとなっています。

クアラルンプールにある日系のクリニックの分院、チェーン系を含む日本食レストラン、日系のイオンモールなど、生活に便利な施設やサービスも充実。
公共交通機関はバスのみですが、クアラルンプールのように主要スポット19カ所に停まる無料巡回バスが15分おきに走っています。
ただし基本的な移動手段は車かタクシー(タクシー配車アプリGrab)となります。

いかがでしたでしょうか。
首都クアラルンプールは高層ビルやコンドミニアムが立ち並び、熱帯ジャングルやビーチリゾートといったマレーシアの一般的的なイメージからは想像もつかない大都会。
シンガポール対岸で土地開発や発展が著しいジョホールバル。
コンパクトながらも生活がしやすくのんびりとしたリゾートライフが魅力のペナン島。
それぞれ違いがあるのでマレーシアに住むことを検討する場合は、まずは実際に訪れてみることをオススメします。

(ライター・逗子マリナ)