かつて「世界一住みたい都市」に選ばれた、オーストラリア第二の都市メルボルン。
アーティストやクリエイターに愛される「アートの街」とも呼ばれていますが、その他にも世界一カフェのある街と言われているのをご存知でしょうか?
数多くあるカフェの中でも特に興味深いカフェ「Lentil as Anything」は、お客が値段を決めるカフェとしてメルボルンでは評判ですね。
今回は「Lentil as Anything」が、一体どういったカフェなのかをご紹介していきます。
Lentil as Anythingとはどんなカフェ?
「Lentil as Anything」は、メルボルンを拠点にしているカフェ・レストラン(現在は4店舗営業)です。
NPO(非営利組織)が設立して、20年近く運営しています。
話題になっている一つの理由として、メニューに値段がありません。
「Pay as You Feel」どれくらいの価値を自分が感じたか、金額はあなたが決めるという面白いコンセプトを持っています。
創業者の「Shanaka Fernando」さんはスリランカ出身。
「誰でも平等に食事を楽しめるレストランにしたい」
「お金があるない関係なく、みんなが健康的な食事ができるように」
という想いがあり、多くのの人が共感しているからこそ「Lentil as Anything」は存続しているのでしょう。利益より人を大事にしているのを感じますね。
メニューは全てベジタリアン(ヴィーガン)
メニューは、全てベジタリアン(ヴィーガン)向けに作られています。
ベジタリアンはいくつか種類があるのですが、簡単に説明すると「お肉や魚を食べない人」です。ヴィーガンは「動物から作られる食品も食べない人」のことを指します。
※卵や牛乳が食べれないと、必然的にバターやチーズもNG
環境や飢餓対策を考慮する、そして動物を傷つけたくない「動物愛護」的な視点からも、健康・環境・動物にやさしい食事を提供するステキなコンセプトですね。
店舗によっては、単品でオーダーするお店や、ビュッフェスタイルもあったりとあらゆるベジタリアン(ヴィーガン)料理を楽しむことができます。
支払いはドネーションシステム(寄付形式)で、目安となる金額表示もあり
「Lentil as Anything」の支払い方法はドネーションシステム。いわゆる「寄付形式」になります。
レジがなければ、会計をする人もいません。
お金を入れる箱(ドネーションボックス)があるのと、クレジット支払いができる決済機が置いてあります。
食べたい分を食べて、払いたい額を払う。
裕福なお客さんは寄付の意味を込めて多めに支払う方もいれば、貧しくてわずかな額しか払えない人、今回は少額しか払えなかったけれど、次回は多めに払ったりなど…様々なケースがあって運営バランスが取れているのですね。
値段表示がないと、初めて来た人はどれくらい払うのが妥当なのだろう…迷ってしまうこともありますよね。そのような場合に対応して、目安となる値段表示もされています。
食費はカバーされませんが、他にも貢献する方法はたくさんあります(ボランティアとしてお店で働くことなど)
食費はカバーされます。光熱費や家賃などを払えますが、それ以外にも多くの経費があります。
目標金額額達成!お店を運営維持していくことができ、全てのコストを払えます。
その他にも20$、30$、50$だと恵まれない人に食事を提供できる…など金額に応じて目安にしやすいようになっています。
まとめ
メルボルンに滞在している人は、毎日でも通いたくなってしまうほど人気なカフェです。
オーストラリアでも珍しいカフェですので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
<参考サイト>
Lentil as Anythingについて
https://www.lentilasanything.com/
Lentil as Anythingの店舗情報
https://www.lentilasanything.com/restaurants
(ライター・松山カンキ)